母がデイサービスに行くときは、お迎えの車が来ます。
先日、車に乗り込む時に職員さんが手をあげて「あちらへ」と言うと、母は
「あのおいさんの横ね」
んん?「おいさん??」
座席にいる男性のことを、母は「おいさん」って言ったんです。本人にも聞こえてたと思います。
……おいさんね、、おいさん、おいさん・・・
人のことを失礼な呼び方してると思ったので、帰ってきた母に聞いてみました。デイサービスでお互いをなんと呼び合ってる?と。
すると、「名前なんか呼ばない」という答え。
ちょっと、あのう、とかみたいです。名前は一人も覚えてないと言います。そりゃそうでしょうね。
職員さんのことは、全員を先生と呼んでるらしい。名札をつけてるから、〇〇さーんとか呼ばないの?と聞いても、とにかくすべて「先生」と呼んでるそうです。
それで、デイサービスに来てる人たちを何と呼べばいいかと言う話になり、私だったら、男の人なら、「男性」と言うと、
母は笑いながら、「男性は気取ってる」と言い……
「ワタシは言いきら~ん(言えない)」
と言ってました。
母たちの世代(86)の言葉使いはそんな風でしょうか。母は客商売など経験なく、方言丸だしのしゃべりです。
では、互いをなんと呼べばいいのでしょう?ただし名前以外で、何度教えられても覚えることはできない場合www
おじいちゃん、そこの殿方、だんなさん……も変ですね。「おいさん、おいちゃん」以外は思い浮かばず。
あれこれ話してると、複数いるデイの男性の中で、女性のことを、
「あの女」
と言う人がいると聞きびっくりしました。母も嫌そうな顔して私に言ってました。
「あの女」って、どういうシュチュエーションで言葉としてでてきます?
例えば、「あの女」を使い例文を作ろうとすると、
「あの女は逃走した」
「おじいちゃんは、あの女にだまされた」
恐いね、私が真っ先に浮かぶのはこんな例文。「あの…」は、特定の人や物ごとをさすのだろうけど、あの女となると、そこはかとなく悪いイメージなんですよ。
ずいぶんと昔なんだけど、私がまだ若い頃、何かの用事で見かけた女性を、父が「あの女」と表現して、「え、なにその言い方!!」と注意したことを思い出しました。父も昔から言葉使いがいまいち、どうしてなのか……
世代間で、ものの言い方や表現の仕方に違いを感じます。
母には「おいさん」呼びでいいね、と言っておきました。