薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

古い仏壇を、自分たちで解体・処分したことを書いてみた

私たちが長い間大切に使ってきたものは、いつかは処分する日が訪れます。
今日は、ピアノと仏壇のことを書きます。

 

まずはピアノから。昨日兄から連絡がきました。実家のピアノを処分しようと、業者に見積もりを依頼したところ、引き取りを断られたそうです。弦に青サビがあり、湿気で板が傷んでるらしく。

購入から50年以上経過したヤマハのものです。仕方ないですね。調律もやらなくなって随分とたちます。私が家を出てからは、父がよく弾いてたんですよ、乙女の祈りとか演歌とか、適当な謎の曲とか。父は老人ホームに入ったから、もう誰も弾くことはありません。

兄は、「実家を解体するときに一緒に解体してもらう」と言ってます。そうするしかないです。

 

でもね、一応ちょっと検索してみたの、ピアノ、解体と。解体動画がYouTubeにありました。

見てると・・・
「うあーーこれはできそうにない、作業が大変すぎる!!」
と思いました。動画では、リサイクル業者に売った金物の金額は、3,000円くらいと言ってました。これでは労力も時間も勿体ないです。動画主さんもそう言われてました。
できそうなら夫に相談しようと思ってたけど、やめておきます。

 

♢ ♢ ♢

 

夫の実家をすでに解体してるうちでは、家財道具から、なんと仏壇まで自分たちで処分してきました。解体した後は、軽トラでゴミ処理場に搬入しました。

仏壇を自分で解体するなんて人は、あまりいないでしょうね。うちくらいですよ。普通、恐ろしくてできないですね。
でも私は、得がたい貴重な経験だったと思ってます。

 

2021年11月、場所は夫の実家。古い仏壇を処分する為に、お寺さんにきてもらい遷仏・入仏法要(新しいご本尊を準備)を同時に行いました。

 

その後、仏壇の解体に取りかかりました。夫が、ハンマーでカンカンカン、バキバキと派手な音立てなから、どんどん崩していきました。力がいる作業です。

私は仏具を。金物は、金物用のゴミ袋に入れ、袋の表面にマジックで「仏具が入ってます。」と書きました。

 

ちょっと畏れおおく怖いと思ってたのが、仏壇中央にあるご本尊「阿弥陀如来」さま。

そっと手で持ち上げたとき、あまりの軽さに拍子抜けしました。よく見ると、繊細ではない粗い木の造りで、何ともいえない残念な気分になりました。
当たり前だけど、これは単なるモノだ!!と感じた瞬間でした。

限られた時間での作業で必死だったせいか、恐いとかマイナスの感情は湧きませんでした。

表面が金色の木製の「阿弥陀如来」は、紙で丁寧に包み、可燃ごみの袋に入れました。掛け軸の親鸞聖人、蓮如上人も一緒に。

部屋は、バッキバキに解体された木材がそこら中にあふれてほこりが舞い、木くずも半端なくでて大変でした。

 

次は搬出。うちの場合、家から、駐車場まで運ぶのが大変なんですよ。その距離数百メートルの細い小道を運びました。

家に車で乗り入れできる道がない、これだから業者さんを呼ぶのを諦めるのです。見積りの時に、駐車場の場所、搬出経路の説明をするのが面倒です。遠方の空き家だから立会が難しいですし。つべこべ言わず、自分たちでやった方が早いです。

夫は早い段階からやる気満々で「自分で出来る、オレに任せろ」と言ってました。

 

これが、キラッキラのお仏壇。
Youtube上に、実家をたたむビフォーアフターをあげてます(非公開)。
仏壇を解体してる様子はさすがに撮影してないです。

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【感想】

仏壇の解体・処分は自分でできます。やろうとする気持ちがあるなら可能です。大きな仏壇なら、形状を崩す際に力仕事は必須です。言っては何ですが、法要を終え仏具のけたら四角のただの木箱ですよ。

あとは気持の問題だと思います。バチが当たりそうとか、考えただけでも恐ろしいなら、業者さんにお願いした方がいいと思います。

 

夫も私も、恐いとかそういう気分になることはなく・・・
むしろ私は、解体作業しながら心が洗われていくような、想像してなかった妙な気分になりました。
「もう、何も怖くない」と無敵な気分になって、
「信じるのは自分だ!!」と強く思いました。

迷信とか霊とかジンクスとか、なんにも気にならなくなりました。
とても良い体験でした。

 

夫は、仏壇を自分たちで解体したことを「誰にも言うな」と言うから、口外することなくきたけど、昨日母にしゃべってたら、ブログにも書きたくなりました。
皆様の参考になれば幸いです。

あースッキリした。もうすぐお彼岸ですよ。