薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

父と母、それぞれのお正月

お正月は元旦に、県内にある私の実家に行きました。両親が昨年の春まで住んでいて、現在は兄が一人で暮らしています。兄の子どもたち2人も帰省していました。

 

到着してすぐにお仏壇にお参りしました。母は、

「ご無沙汰しています。留守にしていてすみません・・・」

などと、仏前に話しかけていました。
母は本当に背中が丸くなりました。

 

(左はうちの夫)

 

実家に行くことは、母には当日の午前中に伝えました。前もって言うと、「いつ行く?明日行く?もう行く?」と混乱するからです。「実家に行くよ」と伝えたあと、暫くすると、自分の生まれた育った地名を出して、生家に行くと勘違いしていました。

母にとっての「実家に行く」は、そうだ生家か・・・
それもそうだなと思いました。

 

母は50年以上住んでた自分の家なのに、記憶がどんどん薄れていくとよく言います。なので、家の中を少し撮影しました。

お仏壇にお参りする様子、庭の風景、それと押入れの中。
押入れの中のは、「母の布団は何もない」と、母と私で話してる動画です。季節が変わり、「私の布団は?」と聞かれたら、動画をみせようかな。

 

<こちらは庭の風景>

庭木の剪定を、年2回、近所の人にお願いしてると兄が言ってました。
母は庭木が荒れるのを気にしていたので、綺麗に剪定されてる庭を見て安心したようでした。

母は年末に、甥っ子のエム君が家に入れるのかと随分と心配していてました。ですが、ちゃんと合い鍵を持ってるそうです。エム君の心配ばかりしてたことを言うと、みんな笑ってましたね。

母は終始落ち着いた感じで、嬉しそうでした。

 

一方心配なのは、老人ホームでコロナが流行ってる父のことです。

父の部屋のある4階は誰も感染してないけど、他のフロアでは相当な人たちが感染してるそうです。デイサービスは中止、面会も当面の間中止です。一日中、何をして過ごすのか心配になります。

父は帰宅願望を全く口にしなくなり、すっかりホームに慣れているそうです。それは、認知がすすんだことも意味してると思います。きっと、私たち家族のことも忘れてるんでしょう。

でも、いつまでも自分の家や家族を思い出したり、「何故オレはここにいる?」と思う方が、父にとって酷だと思います。だから、忘れてしまって構わない。ホームに慣れて入居者さん達と穏やかに過ごすのが一番いい。
それが、今現在の父の「しあわせ」です。

 

まずはホームのコロナ感染が収まるのを願っています。
次に父と面会できるのはいつになるのかな。父に会うと、母がとっても元気になります。ずっと離ればなれですからね。