薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

母は大きな声で保険会社と話をした

いつまでも伏せるわけにもいかず、ようやく母に伯母(98)が亡くなったことを言いました。テレビを見てる母に、ちょっと今いいかな?と声をかけ、

「あのね、〇〇(伯母の名前)がね・・・」

と私が言うと、母は一瞬にして真顔になり、

「あっ、死んだ?」

「うんそう」

 

母は、いつかそうなるのだから驚きはない、もう覚悟はしていたと言いました。いつ亡くなったのか、なぜ言わなかったかは、何度も聞かれましたけど。

そして、
「どうして死なせてあげないのだろうと思ってた」
「あんな感じだと、早く楽にさせてもいいのに」とも。
こんなことを思うのですね。
慕っていた姉のことだから言えることです。伯母のことを大切に思う気持ちが伝わってきました。話してる間は終始冷静でした。

 

泣くこともなく静かに受けとめた母ですが、時間がたつに連れ、しょんぼりと元気がなくなっていきました。

母は伯母の人生を振り返っていました。
伯母は勉強ができる人で母は分数を教えてもらった、若いころは縁談を断るばかりで後妻にいったのはまずかった、家族に恵まれず可哀想だったと。昔を振り返り、いろいろと話しをしました。

 

母に伯母の死を伝えたのにはきっかけがあります。現実的な話ですが、保険金の請求です。

母たち姉妹は、伯母の生命保険の受取人になっていました。保険金を受け取るには、本人が保険会社に請求しなくてはいけません。保険の受取人になっていることは、母も承知していたことでした。

まず私が保険会社に電話をし、次に母に代わりました。
保険会社の方は、ゆっくりと母に質問をしました。保険証券の番号、名前、名前の字体、伯母との続柄、亡くなった日、どうして亡くなったのかなど……

横にいる私が教えながら、母は大きな声で答えました。相手の声を聞くためにハンズフリーにしてましたが、ささやく私の声も丸聞こえですよ。でも無事に終わりました。このあと、必要な書類が送られてくるそうです。

 

受取人になっている3人の姉妹のうち、1人は要介護3で施設に入っています。認知症なので、電話での請求がうまくできるかあやしく、これからどのように請求するのか悩んでるようです。

 

実家の保険が心配になり調べてみました。父の保険は兄が受取人、母の保険は、父、兄、私の3人が受取人になっています。父なんて、本人が請求するなんてもう無理ですよ。指定代理請求人が兄になってますが、これって何でしょう……。

どんな保険に加入してるかだけでなく、受取人がきちんと請求できるかも考えておかないといけないですね。それと、保険の請求の時効は、亡くなってから3年だそうです。