薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

母との同居が3ヶ月、諸々の事情もあります

母がうちにやってきて3ヶ月たちました。私が母と一緒に暮らすのは、独身のとき以来35年ぶりです。認知によるオトボケぶりは置いといて、今のところ穏やかに暮らせているので安堵しています。

母はこんなだったっけ?もしかしたら、母は本来はこんな感じの人なんだろうか?
現在のもの静かで大人しい姿を不思議に感じることもあります。

これは高齢になったことや認知症のせいもあると思います。昔は大変だったなどの苦労話はしないし(元々するタイプでもない)、ややこしい話になると理解が追い付かないようです。体の方は腰が悪く、ヨチヨチ歩きなので動作はゆっくりです。

デイサービスのない日は、母は一日のほとんどをテレビの前でじーっと過ごし、時々ゴミ箱作りに没頭しています。毒舌気味だったキャラは消え、時に記憶力の衰えた自身を嘆くので、老人ウツに気をつけないといけないと思っています。

 

 

私の家にやってくるまでは、父と母と兄の3人の生活でした。認知症の両親との生活で疲弊していた兄は、もう限界に達していたようでした。母も自分の体が上手く動かせない中、トイレの失敗を繰り返す父から目が離せず、毎日大変だったようです。

そして3月末、父と母に、住み慣れた自分達の家での生活を終わりにしてもらいました。老人ホームに入った父(93)は最近要介護3となり、母(85)は要介護1です。

 

そもそも老人ホームには、両親を一緒に入れるつもりでした。ですが「ちょっと心配なこと」があり、認知の進んでる父に先に入ってもらいました。

そのちょっと心配なこととは、父が母を怒鳴ってしまうことです。

元々うちの両親は、若い頃からケンカばかりの夫婦でした。それでも中年以降は少しましになり、二人で旅行も楽しんでいました。母の足が悪くなってからは、いつも父が手助けしどこへ行くにも夫婦ワンセットでした。

父の認知がひどく進むと、「お父さんは私がいなきゃ」と母はあれこれ世話をしていました。母からしつこく言われると、父は「うるさーい」と怒鳴ってしまうようでした。夫婦間の老老介護にも限界があります。

もしも一緒に入居し、母が父のことに口を出し、挙げ句父が母を怒鳴ることがあると、ホームや周りの人に迷惑がかかります。母の性分からして充分に考えられることです。父も認知があるし、人前での大きな声はやめとこう、など周囲に気を使うこともできないと思います。それで母のホームへの入居は見送りました。

 

高齢の両親の行く末が、これからどうなるかなんて何もわからず、この先は未知の世界です。認知症の母は、出来ないことが増えたと嘆き、心の中が不安なのがわかります。当面はその不安に寄り添うのが私の役割かなと思います。