薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

満面の笑みの面会

父の入居している老人ホームに、リハビリパンツやおやつなどを持っていきました。

父とは、ずっと面会できていませんでした。
以前面会した後、父は「お世話になりました、帰ります」と荷物をまとめて、非常出口付近をうろうろして脱走しようとしましたから。それからは当分の間、面会を控えることにしました。

この日は、デイサービス中の姿だけでも見させて欲しいと伝え、デイの場所まで車で移動しました。
父を見たいというのは、母の強い要望でした。

着くと「あちらに移動してください」と言われ、そこで待機してると、なんと職員さんが父を連れてきました。

「面会していいんですか?、帰宅願望があり面会してないのですけど」と言うと、
「うんうん、いいですよ・・・」と職員さんはにっこりとうなずいてました。

窓越しでの久しぶりの面会となりました。半年ぶりです。

「うわーっ、おとさんおとさん!!」
「元気そうやね!!」と歓声を上げる母。

母は「私のこと誰かわかる??」
父「うーん・・・」

私が名前を名乗ると「うんわかる」と言い、今度は母を指さし、
「薬指のお母さん?」

母のこともわかっているようでしたけど、母の名前は出てきませんでした。だって、名前で呼んだことないから無理でしょ、「おい」「おまえ」でしたから。せめて「お母さん」と呼んでたら良かったのにね。

お互いにマスクをとると、母を見た父が一言、
「うあー、きれいねえ」・・・ですってwww

お世辞?いや正直な感想、ということにしておきます。

私は一言「お父さんは昔から面食いだからね」
子どもの頃、お見合いの話になり、「美人だったから、すぐに結婚すると決めた」と何度か聞きました。そのあとに「それで、なんであんなんなった?」と話は続いてたのですけど…

 

父は会話の途中でときおり「ほな帰らな・・」と言うんです。私はすかさず、
「お父さんの家はここよ」
「お世話をしてくれる人がいるから、ここに居てね」
と言いました。母や職員さんからも何度も
「ここにおりなさいね」
と言われると、父は「ああ、そうなんやねー」と言ってました。
いやいや俺は帰るんだ、と主張はしませんでした。

父の上半身しか見てないけど、髭や鼻毛も伸びてなくて小綺麗に見え、スタスタと歩き元気そうでした。面会の時間は10分程度。
久しぶりのご対面で、父も母も終始ニコニコしてとても嬉しそうでした。

 

あとで兄に面会ができたと連絡を入れました。ビックリしてましたね、大丈夫だろうかと。もしも今回の面会のあと、ホームから出ようとするなどのお困り行動があれば、報告は兄にいきます。2日前の出来事ですが、今のところ兄から何の連絡もないので、大丈夫だったのでしょう。

父がホームに入居して、8ヵ月経過しました。
新しい環境に少しは慣れたのかな。