薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

初盆の流儀

私くらいの年齢になると、近い年齢の、親しくしていた人の訃報が届くことが増えます。5つ年上のいとこのY姉ちゃんが、今年の冬に亡くなったことを最近知りました。

Y姉ちゃんは優しくて、女優の仁科亜季子似の綺麗な人でした。小さい頃はおうちに泊まりに行くことも度々で、よく遊んでもらいました。Y姉ちゃんの勉強部屋には、可愛い小物や雑貨が沢山あり、いいなあと言いながら眺めてると、たいてい数個もらえました。壁に「ロミオとジュリエット」の映画のポスターが貼ってたのを、今でも思い出します。
大好きだったなあ、くっついて回るのも、Y姉ちゃん家族のことも。

 

Y姉ちゃん一家は、うちと同じく両親共働き。今なら珍しくない共働きですが、当時はかなり少数派でした。私の学校の同級生でも、幼稚園の頃からお母さんがフルタイムで働いてる人なんて、あまりいなかったと思います。

「Y姉ちゃんちが共働きで、うちも共働き。一緒だ、まあいいか。」
と私は、母が仕事をするのは当たり前と捉えたと思います。近しい親族から受ける影響は大きいのです。

大人になってY姉ちゃんと会ったのは、親族の葬儀で数回だけです。お互い結婚し実家から離れると、本当に疎遠になってしまいます。さしたる会話をしないまま終わったのは、なんとも残念です。Y姉ちゃんから色んなことが聞けただろうし、私もたくさん話せることがあったのにな。

 

もうすぐ、Y姉ちゃんの初盆です。

「Y姉ちゃんの初盆参りはどうする?」と兄から連絡がきました。できれば手を合わせたいけど、Y姉宅の流儀がわからない。私の実家の親族らは、初盆の家はお盆の間中いつでも来客を迎えるようにし、親族、友人、知人は次々とお参りをします。

でも、家や地域が違えばやり方が違うのです。広島県の夫の実家でそんな経験をしました。

以前、伯父(義母の実家)の初盆参りを義姉に相談したら、「案内のない法事は行ってはダメ(初盆の連絡はこなかった)」と言われ、「法要の後会食もあるし、ノコノコ行くと恥かくよ」と忠告されました。

そういえば、義母の初盆も連絡をした人のみで行われ、近所の方が数名、砂糖や果物などを供えてくれた他は、お参りにくる人は誰もいませんでした。私の持つ初盆のイメージとは、かけ離れたものでした。

当たり前と思っていたお盆の慣習は、そうではないこともあります。ところ変われば品変わるです。

 

さて、どうしましょう。結婚してるY姉ちゃんの初盆は、婚家のやり方で行われるでしょう。これはもう、Y姉ちゃんの実家に尋ねてみるしかありません。高齢の伯母ちゃんは話せるかな?電話で話すのは少し苦手なんですけど・・・頑張ってかけてみます。

 

 

モミジアオイ
アオイ科フヨウ属・宿根草