薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

ルーツをたどり、ある神社へ

先日、車で1時間ほどのK寺の納骨堂にお参りに行きました。車も人も少なかったので、足の悪い母を連れてのお参りは、お彼岸の時期をずらして行くのも良いなと思いました。

 

納骨堂でのお参りを終え、次に向かったのは、そこから車ですぐの神社です。初めての訪問です。
この神社に、私はずっと参拝したかったんです!
やっと来ることができました。こんなに晴々した気分になったのは久しぶりです。

近年かなり有名になった神社なので(いい意味で)、画像は当たり障りのない角度の1枚にしておきます。

実はここ、私の父方の曾祖母の実家です。曾祖母の実家がこの神社なのは、過去帳で知りました。
過去帳ってご存じですか?お仏壇のあたりに置いてる小さなじゃばら型のアレです。

過去帳は、亡くなった人の戒名や俗名、命日、享年などを記しておくもので、亡くなった人の名簿のようなものです。さして見ることのなかった過去帳ですが、よくよく見たのは、亡くなった義姉の戒名を確認した法事の席です。

「あれ、こんなことが書いてるよ!」と皆で驚きました。

曾祖母のところ。命日のすぐ横に
「○○神社宮司△△△の娘○○○子」
と書かれていました。

いく人もの故人の中で、出身や親の名前まであるのは曾祖母だけです。書かれていたお陰で、現在に生きる私たちも知ることができました。宮司さんの珍しい苗字も、「ああ親族にいる名前だな」と思うのですが、ようやく関係が結びついた感じでした。

父が先祖のことをよく話す人なら、とうの昔に私たちも認識してたはずです。でも、自分の親や兄弟の話はしても、それ以前の話をしたことはなく、兄も初めて知ったようでした。

母も神社に来たのは初めてで、長い時間手を合わせました。母にとっては、大姑さんの実家ですね。

 

曾祖母のことだけが、親の名前まで詳しく書かれてる過去帳

書かれた経緯はわかるはずもありませんが、曾祖母が亡くなったのが30代前半と、早くに亡くなっているからかもしれません。そのように推測するのは、37歳で若くして亡くなった夫の伯父も、過去帳に詳しい情報が書かれているからです。

 

義伯父は、広島の原爆投下当日に37歳で亡くなりました。そのことが過去帳に書かれていて、名前の横には陸軍一等兵の文字も並んでいます。当時のことが文字に刻まれてることで、私はより強く義伯父のことを意識してると思います。仏壇にある過去帳を広げるとき、引き付けられるように義伯父のところを見ますね。

 

あくまで私の推測ですが、若くして亡くなった故人への、せめてもの弔いの気持ちで記すことにしたのだと思います。その気持ちは、私たちが確かに受け取っています。