薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

私とマルチ商法

NHKの番組ザ・ライフ「私がマルチ商法に勧誘されて」が放送されました。このような番組が放送されるのは良いことだと思います。

 

これまで、マルチ商法の商品を勧められたことが何度もあります。勤めてた職場で、「お仕事する?副業…」とマルチに勧誘してくる人がいて、周囲は困惑してました。
それほど身近に、マルチはあります。

 

私がマルチの商品を初めておすすめされたのは、なんとなんと・・・
小学生6年生。なんでまた・・・

友達のおうちに遊びに行ったら、そこのお母さんから「タッパーウェア」を勧められました。タッパーウエア、昭和世代の方はこのコトバが懐かしいのでは。当時、あの人もこの人も、お母さんたちがやってましたね。

 

友達のお母さんは「とてもいいのよ!!」と商品を私に説明して、

「薬指ちゃんのお母さんは興味あるかしら?」

と言ったのですよ。

私は即座に、「いりません!!」と答えました。

 

その頃うちは、いつも家に来る「押し売り」(訪問販売)に悩まされてました。モノを無理に買わされるのを間近で見ていたので、母親を困らせてはいけないと思い、咄嗟に出た言葉が「いりません」でした。

タッパーウェアがマルチ商法だと知ったのは、大人になってからでした。
大人が未成年の子どもに勧めてはいけないよ・・・

 

それからも何度もありました。A社の洗剤、N社の化粧品、N社のサプリとか。娘が化粧品をずらりと買わされて、使わなくなったのを私が使ったりしました。

 

* * *

 

マルチ商法と聞くたびに、思い出すイヤーなことがあります。
私、あるマルチの会員(ディストリビューター)になったことがあります。

 

娘が思春期真っ盛りのころ、ニキビがたくさん出来てました。
それを見た近所のBさんが、「いい日焼け止がある」と自分の使ってる使いかけの(残量半分くらい)をくれたのが始まりです。

タダでもらうなんてと断りましたけど、自治会の役員つながりであしらうことは出来ませんでした。

当然そのあと「では新品を買います」ってなりますよ。何度か日焼け止めをBさんから買ってると、会員になって自分で買うよう言われそれで会員になりました。

 

その頃になると、娘は好きな商品を自分で選ぶようになり、マルチの商品には見向きもしなくなりました。ニキビへの効果は何も感じられず、一体なにがどう良いかもわかりませんでした。私は、一年くらいそこのシャンプーを使いました。シャンプーは使用感がわりと良かったです。

 

それにしてもひっかるのはその仕組み。マルチ商法は、「連鎖販売取引」「ネットワークビジネス」と言われるものです。

商品を買うたびに私は、Bさんの名前と会員番号を入力します。私が商品を購入する度に、紹介者のBさんにはいくらかのお金が入り、その上にいる人にもお金が入る、その上の人にも・・・ピラミッドの上位にいる人ほど儲かる仕組みとなっています。

 

変な仕組みでイヤだ!とモヤっとして以降、買うことはなくなりました。確か、一定期間買わないと会員でなくなると聞いてたから、自然消滅のような形です。

 

良かったのは、自分が商品を買う目的だけで入ったこと。誰にも商品を勧めてないし買わせてもない。自分だけで終わりだったことでした。

 

NHKの番組では弁護士がでてきて、行き過ぎたマルチの勧誘を抑止することが必要だと述べられていました。また、日本の場合は悪質業者への制裁が緩いとのこと。アメリカだと摘発して、数億の利得を没収することもあり、「やり得」をさせないそうです。

日本では、ある会社に業務停止命令がでましたが、それくらいでは緩いとの言い方でした。

いきすぎた勧誘や虚偽の効能をうたったとして、停止になってましたね。そこの会社はその後、社名変更して今も営業を続けてます。

 

私は、あのピラミッド構造・業務形態がよくないと思います。でもマルチ商法って合法なんですよ。
法に触れてないからと言っても、私が嫌悪感を抱くのには変わりない。

あの仕組みのせいで、自分の下を作り、更にお金が入るよう必死にやってる。色んな人になりふり構わずサプリなんかを勧めるから、挙句、友人や信用を失うことになります。

 

近づきたくないな、マルチ商法連鎖販売取引)。今後も付き合うことはないと思います。