私、嫁という言葉が嫌いなんです。
そもそも「嫁」という言葉は、息子の配偶者をさす言葉らしい。そうなら親が「嫁」と使うのは問題なしですね。
では「婿」は、親が娘の配偶者をさすってこと。私は使ったことないです、ムコ呼びはない。あくまでも彼らは娘の配偶者、それ以外の感覚はない。
嫁という言葉を聞くと、私は、戦前の家制度を連想してしまいます。民法は戦後に改正されました。
かなり前になりますが婚姻に関することで、私の勘違いしてた恥ずかしい話があります。ちょっと書いてみました。嫁という言葉に以前から嫌悪感があるのは、この経験や気づきからくるものだと思います。
それは私の「婚姻届の提出」のこと。30数年前です。
* * *
婚姻届を、会社の昼休みに役所に届けに行ったのですよ、私一人で。夫はいつも忙しくて、数日タイミングを待ったけど無理そうだったから。
到着して書類を窓口に提出。すると、これ違いますよと指摘されました。
違ってたところは、戸籍の筆頭者の名前だったのか?義母の名を記入してたのかな?ちょっとそこは記憶があいまい。
私は、
「自分だけが親の戸籍から外れて、夫のいる戸籍に入る」
と思ってて。でも、違うことがわかりました。説明も受けました。
「双方が親の戸籍から抜け、新しい戸籍を作る。」
えぇ~、2人とも抜ける!!
新しい戸籍をつくる!!ですって。
当時ワタシ20代。若かったワタクシは……なんとも無知!!
その後受理されました。恥ずかしい気分で役所をあとにしました。
婚姻は両性の合意のみで成立する、は学校で習ったから知ってましたよ。でもその先の、戸籍が具体的にどうなるかは理解できてなかったのです。
「2人だけの新しい戸籍……」と知ると、
「はて??」(朝ドラ風に…)
となるのに時間はかかりませんでした。
時間が経つにつれムクムクと湧き上がってくる、怒りというか、どうして?なんでだよ!!のかずかず。
●「お嫁に行く」という表現
嫁に行く行かない、なんてない。
もらうもらわれるも、ない。
2人で新たに戸籍を作るのだから。なんで嫁にいくとか言う?
●△☓家の嫁
これも変だけど、さすがに私のまわりではもう聞きません。
どれも、積極的に口には出さないけど(変人と思われるから)ずっと思ってたことです。
あとはこんなこと言われたことも・・・
●「旦那さんには敬語を使いなさい」
結婚したとたん上から目線になった母方の義伯母の言葉。
夫への尊敬を敬語で示せということでした。
言われたとき納得がいかず、無言で通しました。
20代の私と60代の義伯母の、一触即発手前の睨み合い。
今なら、
夫婦に上下関係はなし!!
よその家庭に口出しすべきではない、と言います。
これも戦前の家制度を引きずってますね。
この義伯母はその他にも……呆れるほどに諸々ありました。
幸いなことに、夫の親族らに、
「嫁が、ヨメとして、よめなのに……」
なんて言ってる人はおらず、それは良かった。
* * *
芸人がよく使う、自分の妻の嫁呼び。テレビに出てる人が言うせいか、使う人が増えてると思います。うちの夫は私のことを、「かーちゃん」とか「嫁さん」とか言ってるようです。身内が言うならまだいいのです。
嫁呼びがはやってるせいで、同世代の会社の同僚が、
「鈴木誠也(野球)の嫁がカワイイのよ」
「ナカムラさんちの嫁が、」とか言うのです。
へえ、ちょっとそれは引く。わざわざ変よとは言いませんでしたけど。
(変人と思われるから)
よそさまの妻を、「鈴木誠也の嫁が、」「ナカムラさんちの嫁が、、」
なんて、さんも付けずに言うと途端に下品に感じます。
身内で表現する言葉を、無関係の第三者が使うから違和感を感じるのでしょうね。
あくまでも個人の感想ですよ
最後に、
女偏に家と書いて嫁は、やはりイヤな言葉だ。
嫁という言葉は時代にそぐわないし、イヤだと思う人はわりと多いと思う。言葉は時代と共に変化していくものだから、次第になくなっていきそうな言葉なのに…
使うのが増えてるのは、テレビの影響もあるのか。
やだわー……