薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

なんの話も笑いにしたい

土日にまた、泊りがけで両親のところに行きました。一緒にお留守番です。私が食事の準備をし一緒に時間を過ごすだけですが、注意が必要なのは、父が一人で出かけてしまわないよう気をつけておくことです。

92歳の父は私に、「何かいるものがあれば、持って帰ってくれ」と何度も声をかけてきます。留守中の兄の部屋をあけ、大型のテレビやパソコンを指さし、

「沢山あるから、持って帰っていいよ」などと言うのです。

私は、「にいちゃんが使っているものを持って帰るなんてしない」と答えると、

「俺の服も持って帰っていいよ、もう着ない服もあるよ」と言い始めました。

それを聞いていた母が怒りだし、父に説明を始めました。

以前から父は、私が訪問する度、帰り際に家にある何かを「お土産」として持たせる人でした。果物やポカリスエットオロナミンC、飴だったこともあります。私は「ありがとう」と持ち帰っていました。認知の進んでいる父には、持って帰っていいものとダメなものの区別がつかないだけで、「何かお土産を持たせたい」という気持ちは残っているのだと思います。「いつまでも親なんだね」と母も笑い始めました。認知が進んだ頓珍漢なことをいう老人には、いいように解釈し、笑い話に持っていく方がこちらも気持ちが穏やかに過ごせます。

♢ ♢ ♢

母が麦茶を作るというので見ていると、2ℓボトルに麦茶のパックを1つ入れ水道水を注ぎ、それで出来上がりの「水道水の水出し麦茶」でした。超簡単。「水道の水は安全なのよ」といつの間にか知識の上書きがされているのにも驚きました。昔あんなに井戸水をひいきにしていた母なのに。おそらく兄に、麦茶は「水道水で水出しで作る」ときつーく指導されたのだと思います。

母は今月に入り2回、「ガスのつけっぱなし」をしたそうです。一回目はお味噌汁をあたためた火を消すのを忘れ鍋を焦がし、二回目は麦茶のやかんの火をかけたままお風呂に入ったそうです。いずれも大事には至りませんでしたが、兄は、母のガス使用を禁止しました。でも麦茶だけは作りたがると言ってましたので、麦茶の作り方を変えたようです。お茶パックの在庫がなくなれば、ペットボトルのお茶を買うみたいです。

私は滞在中、「うすーい味のカルキ臭のする麦茶」を黙って飲みました。文句なんて言えません。安全の方が大事です。「ガスは今後触ってはだめよ」と繰り返し母に伝えました。母は何度も小さくうなずいていました。

昨夜自宅に帰り私は、「老いてもなお、親は親という話」「カルキ臭のする麦茶の話」をすると、夫がゲラゲラ笑ってました。2日間の疲れも吹き飛びました。笑うっていいことです。