薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

「晩ごはん何?」からの解放

今年4月から夫と一緒に住めるようになり、以前より一緒に過ごす時間が格段に増えました。先日ふと思ったことがあります。

「今日の晩ごはんは何?」と夫が私に言ったことがないのです。
「言わないよね・・・私は以前言わないように頼んだ?」

と聞くと、不思議そうな顔をして、「いや・・・何のこと?」との返事。

ただ単に、その日の晩ごはんが何であろうと気にならないようです。晩ごはんを催促するようなセリフは言わない配慮・・でもないようでした。食べることに関しては、むしろこちらが休日に、昼ごはん何がいい?惣菜パン?パン屋のパン?ラーメン?などしつこく聞いてるくらいです。

 

子ども達が幼い頃、特に夏休みなどは、

朝ごはんが終わると、昼ごはんは何?と聞かれ
昼ご飯を食べ終わると、晩ごはんは何?

と聞かれる毎日でした。

食べることが楽しみで話題にでるのは当然ですし、返事は適当に答えていました。他愛もないやり取りで、当たり前の光景かなとも思います。

休日に家族で出かけたある日のこと。夕方遅く帰宅して玄関の扉を閉めるなり、娘から「晩ごはん何?お腹すいてるの。」と言われました。昼間から夕方までずっと一緒の行動で、晩ごはんを準備することなどは当然できていないのです。このタイミングでの晩ごはんの催促に、「魔法のように晩ごはんは出てこないよ。」などと言ったと思います。

そんなことが度々あり、いつも家族から浴びせられる「晩ごはん何?」をどうにかしたい、メニューに悩みながら食事を準備する私の気持ちを伝えた方が良いのでは、と思うようになりました。思い切って上の娘に、

「晩ごはん何?って聞くのはやめよう」

と言ってみました。

理由は、メニューが決まってないことが多いし、
スーパーへの買い物が済んでないことがあるし、
メニューの変更もあるし・・・
それと、言われると晩ご飯を作る時間になったようで嫌なのよ、と正直に言いました。最後の理由が一番言いたいことでした。

はっきり覚えていませんが、娘が小学校高学年の頃だったと思います。「うんわかった」と言い、すぐに彼女は妹に説明にいきました。それ以降二人は、「お腹すいたよ、まだなの?」は言うけど、合言葉のような「晩ごはん何?」は本当に言わなくなりました。

「晩ごはん何?」のセリフを、まさか母親が嫌がってるとは、晩ごはん作りに実は四苦八苦しているなんて、子ども達には初耳で理解が難しかったと思います。でも私は正直に説明して良かったと思っています。親だって能力や耐える力に限界があるし、嫌なことは嫌だと伝えることも大事なことだと思います。チクチクと催促されるような、焦るような気持ちから解放された記憶に残る出来事です。

<フィカス>