薬指のブログ

日々おこる出来事や想いを綴ります

父にGPS

昨日、県内の実父母に会いに行きました。お正月以来です。最近は会う度に顔つきが変わり、認知が進んでいるのがわかります。父92歳、母84歳。

急ぎ行ったのは、父が外出したがって困るということを兄から聞いていたからです。父は元々、お出かけが大好きでした。車の運転をしていた頃は、頻繁にドライブに出かけていました。趣味がドライブだった人です。高齢になり免許を返納してからは、自転車であちこち外出していました。

昨年夏、午前中自転車で出掛け、午後2時、3時になっても帰ってこないことがありました。すぐに警察に連絡し、捜索願いを出しました。暑いのでどこかで倒れたのでは、水分は取っているだろうかと心配しながら、皆で帰りを待ちました。警察からの連絡もないまま数時間が過ぎました。あたりがすっかり暗くなった頃、本人が自分の足で歩いて帰ってきました。

顔は日焼けで真っ赤、体は熱くぐったりしていました。どこを歩いたかもよくわからない様子。自転車もない。すぐに麦茶や水など水分を取らせました。交番に連絡すると警官がまた来てくれ、熱中症も疑い救急車も呼びました。救急隊員が父の様子を観察してくれました。体温を測ると、37℃ちょっと。隊員の判断で、搬送はしないということになりました。

その後、熱くなった体を冷やす為何度もタオルを替え、水分も少しずつ取ってもらいました。もう落ち着いたから帰るねと実家を出たのは、23時頃になっていました。

その後秋にまた迷子で帰れなくなり、警察にお世話になりました。道に迷うのは高齢者にありがちです。うちの父の場合、体も足腰もとっても元気。89歳までスイミングに通っていたほどです。「体は元気、認知は進む」とこうなるのかと困惑です。

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兄はGPS機能のついた商品「GPSトラッカー」なるものを購入していました。端末は本人愛用のバックに入れておき、見守る側はアプリ上で位置を確認します。私が昨日到着した時には、今にも父がバックを抱え外出しそうなタイミングでした。来客があるとわかっていても出たがるので困ると言っていました。

会うなり父は、私と兄の両方を見て、「こことここは兄弟ですか?」
実家では、手書きの家系図で家族関係がわかるようにしており、来客が誰なのかを確認するのです。

私が帰る時には、立ち上がり「はい、どうもありがとうございました!」

帰る時には、駐車場を出る際の誘導を率先してやります。それはまだ出来ます。いつも通りにやってもらい、実家を後にしました。親が老いていく姿を見るのは、複雑な気持ちです。